真茶園
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お茶の豆知識

スターバックスと緑茶、海外の緑茶事情

コーヒーの代名詞とも言えるスターバックス。しかしその始まりは、コーヒーだけでは無かったこと、ご存じでしょうか?
今回は、そんなスターバックスと緑茶の関係、そして海外における緑茶の認知度についても、お話したいと思います。

 

スターバックスと緑茶の関係

スターバックスの創業は1971年のこと。アメリカのシアトルにある、小さな一店舗でした。そして当時の名は、『Starbucks Coffee, Tea and Spices』。そう、コーヒーに並び、お茶も主力商品として掲げていたお店だったのです。
いつしか店名からTeaは外れてしまいますが、スターバックスの緑茶への想いは変わることはなかったのでしょう。抹茶クリームフラペチーノは世界で販売されるとても有名な商品で、スターバックスの看板メニューとなっています。

そしてなんと、スターバックスの緑茶への想いは大きな形へと成長しています。それは、スターバックスから出店された、お茶の新店舗『TEAVANA™ (ティバーナ™)』。まだ、日本での展開は10店舗(東京3店舗・埼玉・大阪4店舗・富山・福岡)で、知る人ぞ知るお茶版スタバ。行かれた方は、まだ少ないのかもしれません。
そんなTEAVANA™が販売しているのは、紅茶やフレーバーティだけでなく、様々な抹茶やほうじ茶!このラインナップは嬉しいですよね。

 

海外での緑茶イメージ

でも、なぜこれほどまでに、緑茶は海外で受け入れられるのでしょうか。
理由のひとつに、コロナ禍を経て、健康への意識が高まっていることが挙げられると言います。ヘルシーなイメージの強い日本食と日本茶が広く支持され、現在、海外においては日本茶ブームが到来している状況。緑茶の認知度も高まりを見せているのだとか。
そして、これまで知られていたものはあくまでも抹茶“味”であり、今は、きちんと『抹茶』としての認識が広がっているのだと言います。
抹茶風味や、クリーミーさと甘味が追加されたドリンク、お菓子といった抹茶商品だけでなく、砂糖を加えない、無糖で緑茶を味わう人が格段に増えていると言う事実!
また同時に、umami(旨み)という日本語の周知も広がっているというから驚きです。
茶葉そのものの味わいを楽しむ緑茶を、海外でも理解してもらえる環境となっているのです。

 

緑茶だけでなく、ほうじ茶や玄米茶人気も

そしてなんと、海外で人気となっている日本茶は、緑茶だけではないのです。ほうじ茶や玄米茶も広く知られ、人気を見せているといいます。
それがなぜなのか、理由が提示されているわけではありませんが、もしかすると、お水事情も関わっているのかもしれません。というのも、海外のお水は日本とは異なり、硬水であることが多いもの。緑茶の味わいは繊細で、お水の影響を大きく受けてしまいますから、日本とは異なる硬水で淹れるとなると、その味わいは変化してしまいます。一方、ほうじ茶や玄米茶はそのものの味わいが力強いことからお水の影響を受けにくく、海外においても日本と同様の味わいを引き出すことが可能です。
日本とは異なる水事情においても楽しめるお茶ということが、ほうじ茶や玄米茶が人気となるひとつの理由となっているのかもしれません。

ちなみに、海外においては広がりを見せ、逆に日本ではあまり見かけない商品があると言います。
それは、ほうじ茶パウダー
ラテにしたり、お菓子に使うなど、様々な楽しみ方ができるため人気なのだとか。そして、販売しているお店は、オーガニックショップやプラントベースのショップ等。そこからも『日本茶=健康』という図式を強く感じます。

 

いつかは海外でも茶葉の日本茶を

海外において日本茶は、もはやTEAではありません。
『MATCHA』 『HOJICHA』として、きちんと“個”で認識してもらえる存在です。
そして、選ばれ、好んで飲んでもらえるお茶となっています。
だからこそ、時には、リーフティ(茶葉)として楽しんでもらう時間も作り、楽しんで欲しい!
会社での休息タイムや、食事の時間には、気軽にテ
ィーパックやパウダータイプを。
夜、家族での団らんや就寝前のホッとタイムにおいては、茶葉で淹れる急須のお茶を。
そんなメリハリをお作り頂けるのも、いろいろな淹れ方が用意されたお茶ならではの楽しみ方!
時と場合に合わせたお茶時間の作り方を、もっと広く知ってもらいたい。
創業230年のお茶屋さんとして、真茶園にできることはまだまだありそうです。

真茶園では、茶葉で淹れるお茶を押しています。
しかし決して、スターバックスの緑茶を否定するわけではありません。
抹茶クリームフラペチーノも、様々な抹茶味も、便利に淹れられるティーパックやパウダータイプも、どれも、とても素敵な商品。それらでまずは広く知って頂き、そこから茶葉の緑茶に繋げていく。
ここからは、お茶屋さんの力の見せどころなのかもしれません。